御体の御卜

タイトルを見て、何の意味かが分かった貴方は、よほどの
知識人もしくは俳人でしょうか?
御体の御卜とは、「ごたいのみうら」と読み、陰暦の6月に
宮中で執り行われた天皇の健康状態を占う儀式の事です。
実はコレ、俳句の季語になっており、歳時記にも記載され
晩夏の時期を示します。
たまたま俳句を調べてる中で、占いの季語は無いだろうと
たかをくくっていましたら、見事に有りました!笑
加えて、占いを詠んだ句も、それなりに有るんですね!

第一銀行夜は手相見の春灯し 三好達治

螢来てともす手相の迷路かな 寺山修司

春火鉢手相読ませし手をかざす 中村汀女

俳句は自然の美のほか、日常を生き生きと描写するわけですが、
いかに占いが人間の社会生活に密着したものである事が、俳句の
題材に使われている状況から分かりますね。
ここで一句と披露したいところですが、私に俳句の才能は
無さそうです。笑

記:谷口 尚煕