陰陽太極図のデザインはどこから?

陰陽が渾然一体となった図案で、道教のシンボルでもある太極図。
韓国の国旗の中央にも配置されていますね。
この太極図は、白黒の勾玉(まがたま)を組み合わせた形となっていて
中国では、魚の形に見たてて陰陽魚と呼んでいます。
易経で説かれる陰陽の流れを正に示したもので、陰極まれば陽に転じ
陽極まれば陰に転ず永遠に繰り返す形そのものです。
さて、この太極図の作者は実は不明なのです。
中国の明時代の書物には、太極図についての言及があるので700年
以上の歴史は有るようです。
その作者はともかく、図案のきっかけになった説は色々あるようで、
その一つに二十四節気と影の長さが有るようです。
二十四節気は1年を季節循環として24区分したもので、太陽の動きと
連動しています。
夏至の際に太陽が最も高い位置にあり、冬至の際に最も低くなる。
その高さの割合を図表化したもので、夏至の位置が白の割合100%。
冬至の位置が黒の割合100%。
そして春分と秋分の位置が、白黒50%50%と捉え、円周を24区分
して割合配置を進めて行くと太極図の図案が出来上がるわけです。
易は物事を陰陽の二元化した抽象の極み。
単純に捉える事からスタートしたものですから、意外と太極図は
天体観測から生まれ、陰陽説を捉えるのに便利だから、単純に
そのまま採用!と利用されたのかもしれませんね。

記:谷口 尚熙