占いを俳号にした種田山頭火

種田山頭火(たねだ さんとうか)と言う俳人はご存知ですか?
山口県生まれの明治〜昭和に各地を放浪した俳人で、五七五の定型に囚われない自由律俳句の第一人者でもあります。
熊本にも縁が有り、熊本市内で古書店や額縁店を経営して県内各地を放浪しながら俳句を詠んでいたいたそうです。
その種田山頭火ですが、俳号の山頭火は東洋の占いの「納音(なっちん)」から取られています。
納音とは、六十干支を音によって木火土金水によって30種類に分類して運命判断したもので、山頭火はその30種類の一つです。
ちなみに生まれ年の六十干支で納音を出すわけですが、壬午年に生まれた種田山頭火は本来の納音は楊柳木となります。
しかし彼は山頭火の字面と意味から俳号に選んだそうです。
山頭火の意味には火山の燃え上がる火を表し、知性や才能が人並み以上に優れていることを表すそうです。
俳人でトップを目指そうとの意気込みが伝わる俳号ですね。

記:谷口 尚煕