息子さんご一家がこの秋まもなく完成する新居に引っ越されるので良い日にちを見てほしいというご依頼がありました。「えっ!日にち?方向は大丈夫かしら?」と気掛かりになります。引っ越しで最も留意すべきは方向です。調べましたら“西”です。今年は五黄殺です。やはり五黄殺と暗剣殺だけは何としても避けたい方向です。この方は二黒土星です。来年であれば西は四緑木星なので凶でもそんなに恐れることはないと判断しました。今年は避け来年に延期する事をお勧めしようと思いましたが、その前に易に問いました。
①占的 今年に引っ越すことの吉凶
≪得卦≫
離為火(りいか)初爻
《卦辞》離。利貞。亨。畜牝牛吉。
りはていによろし。とおる。ひんぎゅうをやしなえばきつ。
《運勢》
この卦は火が二つ重なり強烈な炎を表しています。感情的になりやすく、見込み違いを起こしやすい時です。文書、印鑑の取り扱い、火難に注意を要します。
《占断》
見通しのつけにくい時にあたり、ご家族にとって大きな喜びのイベントにはふさわしくない時であると判断しました。
②占的 来年に引っ越すことの吉凶
≪得卦≫
沢雷髄(たくらいずい) 五爻
《卦辞》
隋。元亨利貞。无咎。
ずいはおおいにとおる。ていによろし。とがなし。
《運勢》
この卦は自分を先立てずに時の流れに従って吉を得る卦です。臨機応変さが問われます。 五爻は「嘉(よ)きにまことあり。吉」とあります。人に従う事によって、これはお母様の助言に従う事に当たりますが、最後には皆が自分に従ってくるという意味があります。
《占断》
人間関係の良さがプラスに働く時です。来年は新居に越すには相応しい時と易には出ております。
このように易は他の占いとそんなに違いのない結果が出る事が多いです。
今年の引っ越しを楽しみにされていたようですが、鑑定結果をご説明すると快く了承して下さり私も胸を撫で下ろした次第です。しかし凶方位に当たる方角に越されるのですから、方違神社の参拝をお勧めしました。息子さんと共に参拝に行かれるそうです。
日にちは新居が吉方位となる日をピックアップしてお勧めしました。
記:丹羽央璃