改元

元号とは、古く中国で生まれた年の数え方で、朝鮮、日本へと渡ってきました。飛鳥時代の「大化」(645年)に始まり、247の元号が連なり現在の「平成」に至ります。南北朝時代には、南朝・北朝それぞれ別の年号が使われていたことも、また過去の改元には天災改元も100回ほどあり、その多数は地震に関連があるそうです。また、今まで元号に使われた漢字は72文字といわれています。
近代の元号ついては、五経や史記を元に名付けられています。

明治
易経の一節「 聖人南面而聽天下、嚮明而治」から「明」と「治」をとって名付けられ、聖人が南面して政治をきけば、天下は明るい方向に向かって治まるという意味があります。

大正
易経の一節「大亨以正、天之道也」から「大」と「正」をとって名付けられ、天が民の言葉を嘉納し、まつりごとが正しく行われるという意味があります。

昭和
書経の一文「百姓昭明、協和万邦」から「昭」と「和」をとって名付けられ、日本国民の平和を祈り、世界との協調和合を願う意味があります。

平成
史記の「内平外成」と、書経の「地平天成」の「平」と「成」をとって名付けられ、内と外、天と地の平穏を願う意味があります。

平成の元号が使用されるのも今年平成31年の4月まで、天皇陛下の退位に伴い5月からは新しい元号となります。数日で発表となる新元号、どのような思いが込められた元号に定まるのでしょうか。
恵み豊かな日本の風土と、目まぐるしく移り変わる時代が上手く共存できる未来、そして何より世界の安寧を祈ります。

20190320h

記:越山 真知央