ご飯は、なぜ左側?

秋も半ばとなり、一年の中で最もお米の美味しい時期ですね。
食欲の秋と相まって御飯党の私にとっては、この新米の時期は毎年体重増加との闘いです。笑

ところで、御飯を配膳する際に自分側から向かって左に置きますね?
この理由はご存知ですか?
この背景には陰陽説が関係しています。
古来より陰陽の捉え方として、陽を陰より格上に扱ってきました。
そうなると左右を陰と陽に分けた場合どうなるか?

答えは左が陽、右が陰の扱いとなります。
一説には左は火に通じ、右は水に通じ火は陽で水は陰との考えから決まったと言われます。
(※個人的にこの説は少し疑問です)
結果、着物を着るときには襟を右奥左前で左側を一番上に重ね最上として着ます。
大臣でも左大臣が格上です。

日本人にとって米は、食べ物として最も大切の物として扱われてきました。
天皇家では毎年収穫に感謝する新嘗祭も行いますし、江戸時代までは米の収穫量が権力を表すほど日本人と米との関係は歴史の中心に有ったと言っても過言ではありません。
配膳での左側に置く御飯。畏敬の念を示した習慣ですね。

記:谷口 尚熙

 

 

運命線

運命線とは、手の平の下部より中指に向かう縦の線です。仕事や環境の変化など、一生運の流れをみることができます。変化があったり切り返し等ある場合、転職や環境の変化があることを示している可能性が高いのです。その変化をいち早く読み取り、ご自身の運を開くチャンスとすることができるのです。起点が手首側となり、その位置により線の捉え方も変わってきます。

20201010 運命線の流れ

①手首からますっぐ中指に向かう。
人に頼らず、自分で道を切り開いていくタイプです。
独立心が強く目標に向かって努力し、自分の才能を発揮することができます。
②親指側より中指に向かう。
身内からの援助で運を開いていきます。
親の財産や仕事を受け継いたり、精神的な支えによって成功します。
③小指側(月丘)より中指に向かう。
周りの人に支持され運を伸ばしていく方です。
明るく人気があり、人の引き立てや援助を受けることが出来ます。

 

〈運命線の流年法〉20201010 運命線流年法
①手首のところが0歳
②手首と頭脳線の中間が20歳前後
③頭脳線と交わるところ30歳前後。
③感情線と交わるところが50歳前後。
④中指の付け根が90歳前後。

 

例えば下記の手の運命線20201010 例30歳で仕事の変化あり、すぐに線が立ち上がっていることから、昇進やスキルアップに伴う転職がある(あった)とみることが出来ます。また、50歳を過ぎてからの変化と、3本線が出ているのは、趣味も含め色々な事にチャレンジしていくことを表しています。

運命線は、薄い線や切れ切れの場合もあります。だから運気がわるいということではありません。人生の目標がはっきりしたり、社会との関わり方が強くなると線が濃くなる場合もあります。
ご自身の運命線はいかかがでしょうか?
一度チェックされてみては、いかがでしょうか?

記:玉木 仁邦

 

著名占術家もハズした?占い

皆さんは高島嘉右衛門と言う占術家はご存知ですか?明治期の実業家で横浜開港および発展の第一人者であり、加えて易経による占いの「高島易断」の創始者でもあります。その高島嘉右衛門の易占は的中率が高く、伊藤博文の暗殺を事前に的中させた話は有名です。
そんな高島嘉右衛門がハズしたのではないか?と言われる占いが有ります。明治19年(1886年)に日本政府がフランスに発注した当時としては最新鋭の軍艦「畝傍(うねび)」が日本に到着する前に、こつ然として180人の乗組員と共に海上から消え、連絡が途絶えてしまいました。その際に軍部関係者が高島嘉右衛門のもとを訪れ行方を占ったそうです。その際、地水師の四爻を得たそうで、爻辞に「師、左次す。咎なし」と有り、師は軍艦、左次すとは退却、咎なしは問題ないと捉え、たまたま艦船内にトラブルがあり、どこかの港で一時休航していると易断しました。ところが、待てど暮らせど「畝傍」は現れず、政府は沈没したと声明を発表。フランスの保険会社から多額の保険金を得ることにしたそうです。未だに「畝傍」行方不明の事件の真相は不明のままですが、現在では南洋を航行してたいた事から台風による遭難が有力です。ちなみに後日、高島嘉右衛門は占った時は畝傍は健在だった。その後の動きについては占っていないので分らずと語ったとの事。結局、軍艦自体も未だ行方知れず、高島嘉右衛門も鬼籍に入り、真相は永遠に闇の中ですね。

記:谷口 尚煕

 

時代は流れ、易経も意味が変わる。

以前にも易経の文章において解釈が大変難しい事に触れたことがありますが、先日、江戸時代中期の儒学者である新井白蛾がまとめた易経の本を読みました。そこには、易経の解釈を無視した独自の解釈が多数書かれていました。
例えば、「地雷復(ちらいふく)」。
教科書通りの解釈ですと、元に戻るや再スタートなどの意味で扱いますが、新井白蛾の場合、陰と陽の形から「地を掘って宝を得る象」と述べています。
また、「山天大畜(さんてんたいちく)」の場合は、通常ですと大いに蓄え、しかるべき時に進め。つまり充電を重ねたうえで物事を成し遂げよとの意味ですが、新井白蛾の場合は「金、岩中に有る象」と金脈の存在を指し示す内容となっています。江戸時代ですと、このような解釈が人々に受け入れやすかったのでしょう。
易経の知る上での大事なキーワードに「変易(へんえき)」と言うものがあります。これは、易たるものは常に変化を続けていると言う事です。今、巷に溢れている易経の本は、古人が研究を重ね当時としては最高の解釈が添えられた内容となっています。しかし、インターネットなど情報通信が発達した現代では、時代にそぐわない考え方も多数混じっています。今を生きる私たちは、正に現代に合った易経の解釈を見出すタイミングに来ているのかもしれません。それが易経の変易の意味を成し、古人の残した易経をキチンとした形で後世に伝える事になるのかと思います。

記:谷口 尚煕

土用灸

7 月19日から夏の土用期間に入りましたね。
五行である木火土金水のうち、木を春、火を夏、金を秋、水を冬そして、土用は春夏秋冬の季節の変わり目の接着剤期間で、年に4回あります。尚煕東洋占いはこの五行を重視します。
土用期間は、季節の変動が進むことで、身体がその変動に慣れないことから体調を崩したりすることも多いです。そのため夏の土用と言えば「丑の日」のウナギで滋養をつける事が有名ですね。ウナギは昔から高価だったので、庶民は安く済むお灸で土用期間を乗り切ったそうです。俳句の夏の季語にも「土用灸」と言う季語もありますし、夏目漱石も「土用にして灸を据うべき頭痛あり」と言う句を詠んでいます。人間の体には様々なツボ(経穴[けいけつ])が有り、WHO(世界保健機関)では治療効果として361個のツボを認めているそうです。ちなみにこのツボは五行に関連しています。東洋医学では、木は肝臓、火は心臓、土は脾臓、金は肺、水は腎臓が充てられており、不調部分が有れば1か所だけでなく五行の相関で施術を行います。
懐具合が芳しくないとお思いの方、今年はウナギでなくお灸で土用を乗り切ってみては?

記:谷口 尚熙

 

四月の運勢

誕生月別 易占から観る四月の運勢

一月生まれ

慎重運の時です。
物事を大局的にとらえましょう。
見る目を養うことが大事です。

二月生まれ
好調運の時です。
新たな目標を持って下さい。
やる気に満ち溢れることでしょう。

三月生まれ
協調運の時です。
一致団結して乗り越えましょう。
きっと大きな成果につながります。

四月生まれ
平常運の時です。
無理をしないよう心掛けて下さい。
初心を忘れることなく!

五月生まれ
自然体でいきましょう。
問題は自ずと解決します。
無心になることが大切です。

六月生まれ
良好運の時です。
計画が最終段階に入りました。
無駄な行動には気を付けて下さい。

七月生まれ
変化の時です。
古い考えから脱却して下さい。
新年度は新しい体制で臨みましょう。

八月生まれ
日々精進して下さい。
受容的な態度が好まれます。
西南方向にツキがあるでしょう。

九月生まれ
霧がかかった状態です。
無理は禁物です。
焦らず現状維持に努めましょう。

十月生まれ
陰から陽に変化しようとしています。
いつでも終わり方が肝心です。
最後の詰めが甘くならないよう気を付けて下さい。

十一月生まれ
衰運気の時です。
不平不満は慎みましょう。
今あることに誠心誠意尽くして下さい。

十二月生まれ
盛運の時です。
新しいことにチャレンジして下さい。
周りから支持が得られるでしょう。

 

記:松田有央

写真:赤石光穂

 

病鉢巻(やまいはちまき)

新型コロナウィルスの世界的な伝播で様々な影響が出ていますね。
現代では医学の進歩で、病気の原因や背景などが事細かに分かります。昔は医学がそれほど発達しておらず、原因の追究や対策については非常に困難だったかと思われます。
先日、時代劇を見ていましたら、徳川秀忠が病に臥せっている場面があり、秀忠の頭には紫のハチマキがされていました。この紫のハチマキは「病鉢巻(やまいはちまき)」と言うそうです。この紫の原料は紫根草を使い、紫根草には解熱や解毒の効用があり、それを期待し頭に巻くことで、頭熱を下げようとする習慣が出来上がったようです。また、これは私の推察ですが、陰陽五行の木火土金水において、熱は火です。この火を抑えるのは水。水は色に変えると黒もしくは紫です。色をもって高熱に対抗する意味で紫のハチマキを頭に巻いたのかもしれませんね。
ちなみにこの病鉢巻は現在でも歌舞伎の演目である助六などで使われています。

記:谷口 尚熙

20200330 病鉢巻

 

元々、十干は木火土金水と関係なし?

四柱推命など東洋の占いの基盤となる陰陽五行説。
甲乙丙丁戊己庚辛壬癸の「十干」は、木火土金水に陰陽が当てはめられた名称です。この陰陽五行説が生まれた段階で、この名称が付けられたのではなく、元々あった名称を活用したようです。
古代中国の人々が、数値化するのに用いたのが手の指です。両手で10本、これが物を数えたり月の満ち欠けを基準にした暦の日数にも利用されました。その際に、手の指に名称を付けたのが、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸。右手の親指に甲を、そしてそこから順に当てはめ最後に左手の小指を癸にしました。ちなみに、両手の指は元々「浣(かん)」と呼ばれ、後に「干」となりました。これが、十本の指で「十干」となるわけです。その後、陰陽五行説が生まれた際に10の単位として丁度良かったのが、この「十干」なのです。
ちなみに「十干」同士で最も相性の良い組み合わせを「干合」と言います。
甲⇔己、乙⇔庚、丙⇔辛、丁⇔壬、戊⇔癸の組み合わせです。
何故、この組み合わせが最も良いかと言うのは未だに解明されていませんが、手の平を合わせた時に、指が重なるのがこの組み合わせ。意外と単純な発想が「干合」の起源かもしれませんね。

記:谷口尚煕

 

春節(旧正月)にまつわる縁起アレコレ

今年の春節(旧正月)は、1月25日です。
春節は、中華圏において最も重要視される祝祭日です。旧暦の1月1日ですから、月の満ち欠け運行の暦ため、新暦では日付が毎年変わります。中華圏では、新暦の1月1日も祝いますが、春節の方が新暦よりもはるかに盛大にお祝いします。
そんな春節において、様々な縁起担ぎが行われます。まず、「色」です。春節においては、「赤」が非常に多用され、街全体が赤色に染まります。以前、香港人の友人が私の自宅の赤いカーテンを見て、春節みたいと言われました。笑
赤を多用する言われは様々ありますが、五行で赤は火を表し、火は魔の退散パワーが非常に強い事から赤の多用が有ると思われます。爆竹で新年を祝うのもこの影響でしょうね。

記:谷口 尚熙

今年も残りわずか

皆さんは今年一年どんな感じでしたか?
私は四柱推命の通変星で「偏印」の年にあたり、正にその意味するところの一年となりました。「偏印」は通変星の印星グループの凶星にあたります。凶星なので、言葉の響き的に悪いイメージですが、実は魅力的な星です。印星は教え導く事や知識を示し、「偏印」については流動性が伴うため、多岐に渡り興味が沸き活動的になる特徴を持っています。そこから、人気運の星、最もよく忙しく動く、アイデアマンなどの意味が派生するのです。
一年を振り返ると、多くの事に興味が沸き、様々な知識を求めて色んな地域に赴きました。(今年の飛行機搭乗は30回でした。笑)
来年は「劫財」の年。体力みなぎる一年になりそうです。

記:谷口 尚熙