占術家としての必須アイテムの一つと言えば、暦。
四柱推命、九星気学など生年月日を扱う占いには暦が必ず必要です。
その暦、日本オリジナルのものは歴史が浅いのはご存知でした?
そもそも、暦自体が日本に伝わったのは西暦500年代。
中国の物が朝鮮半島を通じて伝わり、聖徳太子の時代には頒布されたと記録が残っているようです。
国を治めるものは、時間も治めるとの価値観が古代中国にあり、日本に於いても同様の考えを持ち、暦を頒布する事は国を支配する一つの目安として捉えられました。
そういう背景から、朝廷には暦管理する部門の陰陽寮が設置されました。
陰陽師で有名な安倍晴明も、ここで働いていたわけです。
その暦、実は唐の時代に作られて輸入されたものを、日本風にアレンジし一切改暦せずに、なんと!1684年の江戸時代まで823年も維持していました。
そのせいで、二十四節気にズレが生じ始め閏月の設定などに支障をきたしました。
結果、日本でも独自に天文学も発達するようになり1684年に日本独自の暦である貞享暦(じょうきょうれき)が生れました。
ちなみにこの暦はいわゆる旧暦ですので、明治六年(1873年)の
太陽暦採用まで利用されました。
メイドインジャパンとしては若い上に利用期間も短かったんですね。
記:谷口 尚熙