空亡とは果たして何ぞや?

四柱推命の空亡(くうぼう)。
別名、算命学での天中殺や六星占術の大殺界など東洋占術を知って
いる方は、この名をご存知でしょう。

空亡は自身の生まれ日の六十干支によって決まる2つの十二支です。
空亡の十二支が巡ってくる時は、運気低迷とか自分の思い通りにならない時期などと言われます。いわゆる厄年的な扱いです。

ただ、なぜ空亡は運気低迷に繋がるのか?
その理由については不明です。
自分が空亡を知って以来ずっと悩みの種でしたが、今年が空亡の時期である私にとって、何となく理由と思しきものが見え隠れしています。

それが何かというと、リズム感や波長です。
空亡は子丑空亡、寅卯空亡、辰巳空亡、午未空亡、申酉空亡、戌亥空亡の6種類。
例えば辰巳空亡は甲午、乙未、丙申、丁酉、戊戌、己亥、庚子、
辛丑、壬寅、癸卯の10個の干支生まれ日の人が該当します。
これらの生まれ日の人が持っているリズム感や波長が、辰巳が巡ってくるときの世の中のリズム感とがマッチングしないと言う考えです。

かく言う辰巳空亡である私は、辰年である今年は運気低迷であるはずですが、低迷と言うよりは世間の風潮と考え方が一致しなかったり
イライラが募ったりなど。
同じ辰巳空亡の人に、これらの質問を投げかけると多くの同意を
得ました。

リズムや波長が合わない事で、自分らしくいられないし冷静な判断が取れない。
それが運気低迷や思い通りにならない事に繋がると捉えられないでしょうか?
ただ、この考えはあくまでも自分の考察なので、もっと多くのデータを集める必要性がありますね。

記:谷口 尚熙

 

東洋医学と四柱推命

先日、貴重な体験をしました。
それは脈診で体の状態が分かるというものです。
福岡在住の台湾人漢方医の方が熊本で問診をやるとの事で
その会合に参加しました。
ただ、脈診と舌の色の確認だけです。
結果、私への診断は肝機能が弱く加えて腎臓機能も円滑に
機能してないとの判断でした。
実は先々月、医療機関で指摘された内容と同じでした。
実は驚いたのは一致した事では無く、東洋医学的な見解と
四柱推命の考え方との親和性です。
漢方医の見解では、肝臓が弱い影響で同時に腎臓からの
排出が上手く行ってないとのこと。東洋医学でも使う
五行論では肝臓は木、腎臓は水となりますが、肝臓と腎臓は
互いに生かしあう相生の関係です。
東洋医学では水⇒木の流れが上手く行ってないと言う判断です。
四柱推命的に、そんな五行を私の生年月日に割り当てると、
木と火が無いため、肝臓と心臓機能が弱めです。
また土と金と水しかないために、全てのパワーが水である
腎臓に集中。腎臓に集まったパワーが肝臓に抜け出せないために
ムクミが多発するわけです。正に東洋医学と四柱推命の見解が
脈診を通して一致したのです。
中国発祥の東洋医学と四柱推命、中々奥が深いです。

記:谷口 尚熙

 

いよいよ世紀末の到来!!

タイトルから見て、世紀末なんてとっくの昔に終わってるでしょ?
とお思いの方!その通りです!笑
ただ、それは西暦を基準として見た場合であって、時間サイクルの
取り方は色々なケースがあります。

今回ご紹介するのは20年単位を9つの段階に分けた三元九運です。
180年を大きな塊として捉えるわけですが、その時間ベースは
1年ごとの六十干支と九星です。
甲子と一白水星の組み合わせに始まり、癸亥と九紫火星の組み合わせ
に終わるため180年の時間を要します。
この180年サイクルは中国風水で用いられる時間基軸です。
更に180年を60年ごとの三分割にして上元、中元、下元の3つの段階
として捉える事も有ります。
三元九運の三元はココから来ているのです。

さて、冒頭の世紀末のタイトルについて。
実は来年の2024年から、三元九運の中で60年周期の最終段階の下元
で、20年周期の最終段階の第九運期に入ります。
三元九運では正に世紀末なのです。
これまで、この時間サイクルは何度も繰り返してきているのですが、
その中で下元の第九運期では総じて、世界的に社会体制、政治体制が
大きく大転換してきています。
過去にはイギリスでは絶対王政から立憲君主制への転換、中国では
アヘン戦争による清の弱体化、日本では黒船来航に伴う江戸幕府の
弱体化など、何かしら体制の大きな転換期を迎えているのです。

来年は、まさに世界秩序の大きな転換期を迎える20年の最初の年。
どんな変化にも動じず、臨機応変な対応力の準備を私たちは早々に
着手する必要性がありそうですね。

記:谷口 尚熙

 

木火土金水で最もパワーが有るのは?

万物を五つの元素に振り分けた五行(ごぎょう)。
それは木、火、土、金、水の五種類です。
四柱推命の占術では、これに陰陽を加えて十種類とし、
それを十干(じゅっかん)と言います。

さて、この五行で最もパワーを持っているのが、
どれかご存知ですか?
なんと「土」が最もパワーが強いものとして
捉えられているのです。

四柱推命を学びますと、相生五行説や相剋五行説の
考えが出てきます。
その考えはパワーバランスとして均衡を保っています。
となると、土が最もパワーが強いとはおかしいのでは?
となりますね。
実は全く別の考え方があり、それを五行土王説と言います。
四柱推命では、この考え方は出てきませんが、東洋医学では
取り入れており、脾臓や胃は五行で土。
人体の中央に位置し体調不良の症状も、まず食欲不振から
現れるように、体の根幹として見ます。
九星では五黄土星は中央に位置し王様の扱い。
数でも二黒、八白も土で、五行では最も数が多く、十二支でも
全体で丑、辰、未、戌の4つが土の属性で最も数が多いです。
中国では、そもそも土に対する考え方は為政に繋がっており、
開墾、治水、収穫など土を制するものが国を治めるとしています。

言葉にも、土から生まれ土に返るとあるように、土は生物の原点で
あり自然と五行の中では別格の扱いになった上で、五行土王説が
生れたのでしょうね。

記:谷口 尚煕

 

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運気は良いはずなのに、何故か不運

四柱推命では非常に良い運気なのに、なぜかトラブルだらけ。
四柱推命って当たらないのでは?と考える方も中には居ます。
占術家としての経験上、生年月日で占う四柱推命は運気を捉える上で
非常に的中率が高く、的確に事象を見出します。
それなのに、ナゼ?当たらない?
当たらないのではなく、その運気を超える要因が発生しているの
です。
先日、ある男性が大阪から福岡に栄転したにも関わらず、上司との
人間関係が上手くいかずトラブル続きで精神的に参っているとの事。
四柱推命で鑑定した結果、衰運とかではなく、却って食神の運気なの
で心豊かにのんびりと落ち着いた状況が訪れるはずなのですが。
実はコレ、方位が関係しているのです。
大阪から福岡の方位は西。今年は卯年で十二支として対立するのは酉。
酉の方位は西で、1年を通して対立やトラブルを引きおこしやすく、
九星気学では歳破(さいは)と言われ、引っ越しなどする場合は注意です。
本来なら引越し前に神社などで方位除けの神事を受ければ、凶作用を
避ける事が可能ですが、この男性は、そのような情報を知らずに普通に引っ越し。
結果、凶作用の方位の影響を受けてしまったのです。
運気が良いはずなのに、うまく行かないトラブル続きと感じている方!
それって方位の影響を受けているかもですよ!
方位のパワーは、個人の運気を遥かに超える!お忘れなく!
尚、2024年2月3日までの凶方位は以下の通り。引っ越しなどはご注意を。

暗剣殺:南東、五黄殺:北西、歳破:西

記:谷口 尚煕

 

宿命、運命、・・・そして天命?

以前にこのブログにて、命(めい)についてのお話をしました。
その際に命(めい)とは天から与えられしモノと言う意味について語ったわけですが、四柱推命に於いては便宜上、命を2種類に分けて考えます。
それが宿命と運命です。
宿命とは、人の生年月日に与えられた性質や才能で変更が効かないモノ。
運命とは、巡ってくる天が作り出すムードで自身の判断で結果が変わるモノです。
運命を「さだめ」と言う言い方で、変更が効かないようなイメージが有りますが、四柱推命上では運命は巡ってくる性質および特徴のみ指し示すので決して確定事項としては取り扱わないのです。
この「さだめ」に当てはまるのが「天命(てんめい)」になると考えられます。
占いの分野では確定事項で答えの出る「断易」が天命を探る分野に入りますね。
先日、福岡の四柱推命講座の生徒さんとお話ししてましたら、受講の動機が正に天命では?と思わせる内容だったのです。
その生徒さん自身は、全く占いの類には興味が無く、登山などのアウトドアを好まれる方だったのですが、長野へ登山に行った際に松本市にある「四柱神社(よはしらじんじゃ)」に何気なく立ち寄ったそうです。
それから間もなくカルチャースクールで四柱推命講座の募集案内を見た際に、頭の片隅の四柱神社が思い起こされ、講座が非常に気になったらしく、それを動機に受講。占いの魅力にドップリ嵌まり、今では福岡教室の最古参レベルの生徒さんに。笑
元々占いが好きとかの動機は良くある話ですが、四柱の名称が動機とは。笑
これこそ、宿命や運命の枠から離れた「天命」の分野になるんでしょうね。
皆さんは「天命」感じ取った事有りますか?

記:谷口 尚煕

 

命→天から与えられたもの

前回は「命(めい)」についての言葉の意味をご紹介しましたが、
今回は「命→天から与えられたもの」について昨今の事情について。

一般社会で良くある話ですが、人と違う考え行為をすることで、周りから
奇異な目で見られる事は多々あります。昔と比較したら今では
個性的とポジティブに捉えてもらう考えは浸透していますね。
ただ、幼年期世代〜若年層では、冷やかしやイジメの対象になるのは
相変わらず変わらないようです。そのため当該の世代の人たちは
目立たず周りに合わせる事が、生き方の第一テーマに持ってくるようです。
その影響からか自分自身が何に興味が有り、どの様な資質を持っているか
分からないまま成長するお子さんが多いのも事実です。

先日のご相談で息子さんの高校進学の進路について、どの方面に
向いているかと言う内容でした。
生年月日で判断する四柱推命では、芸術センスがあり、知識欲も旺盛、
加えて独創的な発想も兼ね備えている才能豊かな方でした。
ところが当該のご両親やご本人は全くその部分を感じたことなく、
ただボンヤリと技術系に進めば将来安定型になれると言う発想のみだったのです。
今回の鑑定で新たな情報が加わった事で、進路についての具体性が
浮かび上がったと喜んでいらっしゃいました。

このように占いは未来予想だけでなく、自分自身の特質を知る上で
最適な手段です。
普通、一般的が社会で上手く渡りあえる安定的な生き方かも知れませんが
自分の考えが多少なりとも社会からズレていても自分の能力を生かして
社会と付き合っていく方が、自身の人生での満足度合いは遥かに高いものと
思われます。

進路についてのボンヤリさん達!早めに占いでも何でも良いので天から与えられた
自分の特質をいち早く理解し、自分を活かす生き方を進めた方がお得ですよ!

記:谷口 尚煕

「命」の言葉を聞いて何をイメージされますか?
実際に意味を調べますと以下のような内容が。

①  生物が生きて行くための源
②  一生、生涯
③  天から与えられたもの
④  大事にするもの

多くの方は、真っ先に①を思い浮かべられると思いますが、実際にはこのように沢山の意味を兼ね備えているのです。
占術での四柱推命に、命の文字が入っていますが、これは年月日時間の4つの柱にそれぞれ、④の意味である天から与えられたもの(占術では干支が配置) を何であるかを知る事で、特徴を推し測り占うわけです。
生年月日を使った占いを「命 (めい)」とも言うのは、生年月日は自分ではコントロール出来ずに天から与えられたとの崇敬の念が込められているのです。
意味は違いますが、英語圏で「ギフテッド」との言葉が有ります。
ギフト(贈り物)の動詞化したものですが、intellectual giftednessの略語で、平均より高い知能の持ち主を指し示します。
こう言った能力を英語圏では天からの贈り物と捉えているんですね。
洋の東西を問わず、個人の持つ個性や能力に見えない力が関わっていると人々は考え続けて来たのですね。

記:谷口 尚煕

 

占いを俳号にした種田山頭火

種田山頭火(たねだ さんとうか)と言う俳人はご存知ですか?
山口県生まれの明治〜昭和に各地を放浪した俳人で、五七五の定型に囚われない自由律俳句の第一人者でもあります。
熊本にも縁が有り、熊本市内で古書店や額縁店を経営して県内各地を放浪しながら俳句を詠んでいたいたそうです。
その種田山頭火ですが、俳号の山頭火は東洋の占いの「納音(なっちん)」から取られています。
納音とは、六十干支を音によって木火土金水によって30種類に分類して運命判断したもので、山頭火はその30種類の一つです。
ちなみに生まれ年の六十干支で納音を出すわけですが、壬午年に生まれた種田山頭火は本来の納音は楊柳木となります。
しかし彼は山頭火の字面と意味から俳号に選んだそうです。
山頭火の意味には火山の燃え上がる火を表し、知性や才能が人並み以上に優れていることを表すそうです。
俳人でトップを目指そうとの意気込みが伝わる俳号ですね。

記:谷口 尚煕

六十干支で見るプーチン大統領とゼレンスキー大統領

2月に始まったロシアによるウクライナへの侵攻。
国際社会を巻き込んだ対立は泥沼状態のままです。
この対立軸の人物として挙がるのが、ロシア大統領のプーチン氏とウクライナ大統領のゼレンスキー氏です。
ニュースなどの報道で、皆さんも人物像はイメージできていると思いますが、生年月日の生まれ日に割り当てられた六十干支で的確に読み解くことも可能です。
プーチン氏は丙戌(ひのえのいぬ)の日生まれです。
丙は火の陽。熱く燃え上がる炎のごとくカッとなりやすく感情の起伏が激しい。加えて戌は負けず嫌いの頑固者です。
ゼレンスキー氏は丁亥(ひのとのい)の日生まれです。
丁は火の陰。陰であるため炭火の如く灰を被って目立つ火ではありませんが、丙の起伏とは違いずっと燃え続ける継続性の強さが有ります。また亥は猪突猛進のブレが無いのも特徴です。
今年は壬寅年。壬は水の陽です。
両指導者は共に火の人であり、現状燃え上がっているわけで、今年の気の流れある水が如何に両者の気持ちを沈静化させてくれるかに期待を望むのみです。

記:谷口 尚煕