ひずみ

6 月 18日午前 7 時 58 分、大阪北部が震源地となる地震が発生、大阪府高槻市 ( 震度 6 弱 ) を中心とした広範囲を大きな揺れが襲いました。通常ならば通勤・通学に勤しむ人の波も、交通網の遮断によりシャットダウン、関西圏は脆くも非日常へと陥りました。困難に突き当たった時というのはどの様な境遇にあれども、日々の生活を当たり前の様に過ごせる日常が、どんなに有り難いことか思い知らされる時でもあります。同時に辛い出来事というものは、日頃の恩恵を思い知らせてくれる揺さ振りの様にも思えてなりません。

最近、個人の運勢について占っていると、運気はそれ程問題ないにも関わらず、何故か衰運を辿っているケースを観ることがあります。しかし、根本である命式内の星が陰陽どのように働いているか、現状はどうか、これまでの流れはどうなのかと総合的に観ると、なるほど腑に落ちることがあります。命中にある通変星には吉星と凶星があり、一見「吉星は良い、凶星はわるい」と判断しがちですが、吉星にも不足なところがあったり、凶星にも底力の様な強い作用があったりと陰陽があるものです。同じ生年月日の人が、同じ人生を歩んでいないのは、それぞれ全く違う環境・人・状況の中で生きているからです。人に例えれば、健康面の不安がある方に年運に吉運が巡ってきたとしても、やはり健康面には常に留意しないといけませんし、大きな問題を抱えていれば折角の吉運でも補えきれない結果を招くこともあります。年運が枝葉とすれば、現状は風、吹く風が心地良いものであればいいのですが、逆風や強風といった思わぬものであれば運勢も大きく揺らぐことになるのではないでしょうか。人生のひずみは誰にでもあるものですが、そこ吹く風の如く、実態は目に見えず現象として実感してから気付くことが多いのかも知れません。広く深く分析することが大切であります。

2日経った今日も、電車は遅延発生していました。私が乗った電車も目的地直前に、線路トラブルの発生の為、足止めにあいました。一瞬の出来事が、以後の障りになること、傷として残ることも、見方を変えれば「経験」として残ります。様々な経験、現象を通して、より多くの物事を観ていかないといけないのかもしれません。

最後になりましたが、今回の地震により被災された方々に、謹んでお見舞い申し上げます。

 

記:越山 真知央