人もそうですが、占いの中でも誤解されやすい用語や星があります。
通変星「傷官」も、その一つではないでしょうか。特に女性で命式内にある方は、過去占ってもらった際「結婚できない」と言われたことがあるといった例をよく聞きます。どの星もそうですが、長所もあれば短所もあり、このような偏った判断は適切ではありません。
ご自身の運を守るために、「傷官」の要素を観ていきましょう。
「傷官」は凶星です。漢字を見ても鋭さを感じる印象の通り、勘の鋭さに優れ、命式内にお持ちの方はシャープでクールな格好良さが魅力、プライドは人一倍高いタイプです。警戒心も非常に強いことから、人を見抜く力を持ち備え、その個性から人とは群れず我が道を行く一匹狼のようなところがあります。頭の回転は速く、アイデアも豊富に浮かんでくるタイプゆえ、臨機応変に振る舞うことは抜群で、また逸早く問題点に気付くことから、弱った人や困った人を放っておけない正義感の強さがあります。
吉作用ばかり観ると、シャープで格好良く思える星ですが、当然凶作用もあります。
感受性の強さ上、デリケートさ寂しさに敏感で、傷つきやすいタイプです。警戒心の強さ、また鋭さのあまり、トゲのある言葉を発し知らぬうちに人を傷つけることもあります。また良くない方に働けば、人の短所や欠点ばかりに着眼し、必要以上に追い込んだり、逆手に取り策略的に責めたりすることがあります。「傷官」は「官星」を剋す関係から、官星の意味するところを損う心配があります。年運に廻れば、仕事、健康上のトラブルを過度に危惧する傾向もあり、鋭さ故に、凶作用ばかり目を向けられるからこそ、誤解が生じやすいのでしょう。
「官星」は仕事の星であり、女性から観ると男性の星でもあります。「傷官」が剋す役割を留めるよう、吉作用を意識しながら活用したり、ボランティア精神に励んだりするといいですね。特に中心星「傷官」の方は、調和を保つタイプではなく、独自の個性を発揮することが強みなので、人のトラブルに目を向け助ける仕事、また技術・芸術の特性があるならば徹底的に磨き専門職とするといいでしょう。また発言力があることから、喋る仕事もいいですね。女性にとっては子供の星でもありますので、子供が大好きで育むことを惜しみなくできることから仕事としても適確です。ただパートナーは相性を選ぶので、結婚の時期共々重視することが大切です。
このように持ち備えたものを一方的に否定したり拒絶したりするのではなく、その 星の特性を正しく理解することや 行動を変えることで、運は大きく変わっていきます。
色々な角度から観ることで、物事を正しく判断しましょう。
記:越山真知央