皆さんは、熨斗って読めますか?
これは、「のし」と読むのです。
贈答品な(あわび)を乾燥して伸ばしたものを指します。
中国語では熨斗と書くとアイロンの意味になるんですよ。
では、なぜ鮑なのか?
伊勢神宮の神饌として鮑が奉納されて、そのあと縁起物として配られたのが起源のようです。
先ほどの、熨斗の意味が鮑を広く伸ばしたりアイロンの意味であったり長く伸ばす事が寿命を伸ばす延寿の縁起に繋がる事から、贈られた側に対する長寿の願いも兼ね備えたものとして市井にも広がったわけです。
中々素敵な日本文化ですね。
今では、鮑は大量に取れるものでは無いので、紙でかたどった折熨斗や印刷熨斗が主流となっています。
ちなみにですが、鮑の意味のある熨斗は魚介類の贈答品へは二重の意味になることや、お見舞いに対しては病気を伸ばす意味になりかねないので、基本的に熨斗を付ける行為は避けます。
お気を付けを。
記:谷口 尚熙