織田信長も気にしていた方位神?

織田信長と言えば戦国の三英傑の一人で、戦国時代に新たな価値観で臨み群雄割拠を掻い潜り、天下統一への礎を作った武将で、日本人であれば誰もが知っている人物ですね。
織田信長については様々な面が見られる中で、宗教については容赦なく攻撃を加えています。有名なところでは比叡山の焼き討ちや一向一揆の弾圧、本願寺攻めなど。
こう見ますと織田信長は宗教に対して自分に敵対すれば全て悪と捉えていたようです。
そんな織田信長が、方位神については手が出せなかったようです。
その方位神とは金神(こんじん)です。
金神は陰陽五行説から生まれた神で、戦争や殺戮を好むと言われ、毎年方位を移動し、鬼門よりも恐れられた凶神とされます。
織田信長は当時の帝である正親町天皇が、自分のコントロールが効かなくなったため譲位を迫る事があったのですが、その時に譲位を断る理由として、金神が利用されたようです。
譲位を受ける親王が内裏に入る際に、その方位に金神が居るため、もし入ったら大変な事になると伝えたそうです。
敵対すれば、排除の論理の織田信長が意外にも正面突破できず、譲位は結局うやむやにされ延期となったそうです。
織田信長がナゼ金神だけを特別視したかは謎ですが、当時としては相当恐れられた存在だったと伺い知れますね。

記:谷口 尚煕