五黄の寅

先日、20代の女性にこのような質問をされました。
「五黄の寅って何ですか?」
きっと良いことを言われなかったのでしょう。心配そうに私の顔を伺っていました。

彼女は昭和61年生まれ(1986年)で十二支『寅』年と九星『五黄土星』が重なる一般的に言うところの『五黄の寅』年の生まれでしたので「気の強い女」として忌む傾向があるということを伝えられ戸惑っていたのだと認識しました。

『寅』年または『五黄土星』に該当する人達はよく言われたかもしれませんが、どちらの年も「気が強い」と一般的に先入観が持たれ語られることが多いと思います。確かにその年にあてはまる学年は活発で自分を押し出すタイプが多い傾向があると教育関係に務める方から聞いたことがありますが、一人一人がそうかと言えばそうとは言い切れないものです。
「あなたは○○年だから△△なのよ。」と生まれ年の干支とか九星とかで判断するのは興味をそそる題材で面白いとは思いますが、正確に個人に当てはめるには無理があります。干支も九星も年だけではなく月にも日にもあり、実際に的確な見方ができるのは生まれ日の干支でそこを中心に観ていくのが『四柱推命』という占いの帝王といわれ実によく当たるものです。

「五黄の寅は「気が強い」という迷信のようなものがあって、特に女性は忌み嫌われることがあるんですよ。でもそれは生まれ年だけに着眼したものの一方的な見方なので必ずしもそうではないので大丈夫です。一人一人顔が違うように性格も運気も違うのですから、そこだけに捉われないようにしたいですね。」とお伝えすると安心された表情になり「そうなんですね。良かった。」とおっしゃていました。

物事には吉凶どちらもあるわけですから、「気が強い」とは「やり手」であるという事、そう捉えれば今の時代に頼もしい存在ですし、やはり様々な角度から判断し役立てることがなにより大切なのです。

 

記:越山真知央