一陽来復

 

 

今年の冬至は12月22日です。

冬至は一年で最も日が短く、この日を境にまた日が伸びて春に向かいます。易で言えば陰が極まって陽に転じていく時を表しています。

易経の24番目の「地雷復」の卦はこの冬至の事であり、一陽来復の卦としています。純陰の下に、ひとつの陽が再び帰ってきたという意味です。

「一陽来復」と言ってもまだ春を実感することはできません。日ごとに日が伸びて春に向かいますが、それを肌で感じるには立春まで待たなければなりません。冬至の後に小寒、大寒が控えており、冬本番の寒さはまさにこれからなのです。

 

易は常に兆しを知らせてくれます。すなわちやがて芽吹くまでの備えを始める時と教えているのです。まだ動き始めるには早いですが、運氣は確実に上向きです。

古代中国の王はこの日は交通を止め、政治などすべての活動を休止して一年の計を建てたといわれています。これに習ってこの冬至の日をじっくりと落ち着いて来年の計画を立てる機会にするのも良いでしょう。

 

記  丹羽央璃