土用灸

7 月19日から夏の土用期間に入りましたね。
五行である木火土金水のうち、木を春、火を夏、金を秋、水を冬そして、土用は春夏秋冬の季節の変わり目の接着剤期間で、年に4回あります。尚煕東洋占いはこの五行を重視します。
土用期間は、季節の変動が進むことで、身体がその変動に慣れないことから体調を崩したりすることも多いです。そのため夏の土用と言えば「丑の日」のウナギで滋養をつける事が有名ですね。ウナギは昔から高価だったので、庶民は安く済むお灸で土用期間を乗り切ったそうです。俳句の夏の季語にも「土用灸」と言う季語もありますし、夏目漱石も「土用にして灸を据うべき頭痛あり」と言う句を詠んでいます。人間の体には様々なツボ(経穴[けいけつ])が有り、WHO(世界保健機関)では治療効果として361個のツボを認めているそうです。ちなみにこのツボは五行に関連しています。東洋医学では、木は肝臓、火は心臓、土は脾臓、金は肺、水は腎臓が充てられており、不調部分が有れば1か所だけでなく五行の相関で施術を行います。
懐具合が芳しくないとお思いの方、今年はウナギでなくお灸で土用を乗り切ってみては?

記:谷口 尚熙